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休日の電話と平日の電話、どちらが繋がる?

コールセンターの運用を効率化するために、AIの一種である機械学習を用いて、休日と平日でお客様が電話に出る確率を求めることがあります。つまり、このお客様は休日に電話に出る確率が0.32、平日の電話に出る確率が0.18といった具合です。だから、このお客様には休日に電話をかけたほうがいいですよということができます。

 

図1が解析結果を図で表したものです。

1つ1つの点の位置が一人一人のお客様が休日と平日に電話に出る確率を示しています。この図では横軸が休日に電話に出る確率で縦軸が平日に電話に出る確率となっています。

図1.休日―平日の接続確率の分散図

こうした図を散布図といいますが、点の分布をみると右肩上がりになっています。これは、休日に電話に出る確率が高い人は平日も電話に出る確率が高いことを示しています。つまり、全体の傾向としては休日に電話に出る人は平日も電話に出やすいということがわかります。この散布図の相関係数rを計算すると、r=0.96となり、休日に電話に出る確率と平日に電話に出る確率の間には強い相関があります。

このグラフに、原点(0,0)を通る傾きが1の直線を引くと(図2)多数の点が直線の下、つまり休日側にいます。単純にいうとほとんどの顧客は休日に電話をかけたほうが繋がりやすいので、休日に電話を架けましょうということになります。

図2.休日と平日、架電が接続するのはどっちか

ところが、これでは困ったことが起こります。コールセンターではオペレーターの人数は決まっているので、平日はオペレーターがお手すき状態で、休日は多少増員しても電話をかけ切れないということになりそうです。

そこで、ひと工夫必要になります。

休日と平日の架電数をほぼ等しくする工夫として、回帰直線を引いて顧客を2グルーブに分ける方法があります。図3を見てください。散布図に点線で回帰直線を引いてみたのですが、線の上下で点の数がざっくり半々になっていることが分かります。この直線は傾き0.73、切片0.03と計算から求めることができます。

図3. 回帰直線を引いてみた

回帰直線以外にもいくつかの方法を使用して、コールセンターの人員配置に合わせて、休日と平日に電話をかけるべき顧客のリストを作りこんでいくことができます。

 

今回は話を簡単にするために、休日と平日に分けましたが、実際はお客様毎に7つの曜日と午前、午後、夜間の3つの時間帯の7x3=21通りの(架電に対する)接続確率を求めて、コールセンターに提供しています。また、曜日、平日・休日以外に、祝日などの要素も確率計算に加えることも可能です。